ナノスペースカーボンの科学と工学、極限環境の電気化学

名古屋工業大学 川崎・石井研究室

(3)高圧電気化学実験装置の開発

[このページ]で紹介した高圧実験装置は、以下の動画(Movie 1)に示すように手動で操作する仕様となっているため、長期間にわたって一定の圧力を保ち続けるのが難しいという問題がありました。2023年度にJKAの支援を受け、この問題を解決するための新たな装置開発に取り組みました。


Movie 1 手動ポンプを用いた加圧の様子

 製作した新しい装置の写真をFig. 1に示します。この写真の左半分は高圧力を発生させるための加圧ポンプ、右半分は電気化学測定を行うための圧力容器となっており、両者は耐圧性のキャピラリー配管で接続されています。

 この装置では、電気分解に伴う容器内の圧力変化や加圧オイルの漏れにともなう圧力減少が起こっても、自動的に電動ポンプが駆動して圧力補充が行えるようになっています。長期間にわたって安定な実験が行えるようになりました。


Fig.1 新たに開発した高圧電気化学実験装置

(謝辞:本研究の一部は公益財団法人JKAの助成を受けて実施しました。)