アルコールにも溶けるカーボンナノチューブ
これまでに何度か水に溶けるカーボンナノチューブを紹介してきた。これはナノチューブ表面に水酸基を導入したものです。初めのころはうまくいったり、いかなかったりしていましたが、最近は再現性よく修飾が可能になったようです(学生たちに感謝)。ところが少し前に、これを見た人からアルコールには溶けるのかと質問を受けました。残念ながら水酸基を導入しただけではアルコールには溶けません(図の右上の写真)。
今年4月にはいったばかりの岩見君がこれをあっさりと解決してくれました。図の下の写真にあるように水にもアルコールにも溶けるカーボンナノチューブが出来上がりました。
また、そのほかの有機溶媒にはどうなのかということをM2の吉田君が調べていて、こちらも面白い。写真ではうまく色が出ていませんがグリーンのきれいな溶液が得られたりしています。私たちの狙いは別のところにあるのですが、この「溶媒に溶けるナノチューブ」というのはなかなか面白い研究対象のような気がしています。