ナノスペースカーボンの科学と工学、極限環境の電気化学

名古屋工業大学 川崎・石井研究室

研究室ガイド(2014年度版)

[バックナンバー]

はじめに

このページは来年度(2015年4月~)、当研究室への分属を考えている名工大生の参考のために書きました。

大きな変化

2015/01/01から石井陽祐助教が研究室に加わりました。

研究内容

当研究室ではフラーレン、カーボンナノチューブ、グラフェンに代表されるナノカーボンを機能化し、リチウムイオン二次電池負極、電気化学キャパシタ電極などエネルギーデバイスへの応用を主に目指しています。「主に」と書いたのはそうしたエネルギー貯蔵デバイスの開発をやっていた途中でここ数年おもしろい発光特性をもつカーボン材料を見つけたりして研究の幅が少し広がっているからです。また、ナノカーボンとメソポーラスカーボンや膨張化黒鉛との複合化およびチタニア(TiO2)やシリカ(SiO2)などセラミックスや金属との複合化も行い、新しい物質群の創製を目指しています。

こうした研究は必ずしもすべて狙い通りというわけにはもちろんいかないのですが、少しずつですが目指している方向に研究が進展しつつあると感じています。いろいろなところからお声をかけていただき、さまざまな分野の先生方、企業と共同研究をさせていただいています。企業は数社、アカデミアは名大、インド、マレーシア、JFCC、産総研と共同研究しています。成果発表も国際会議出席や国際誌掲載の機会がともに確実に増えてきています。今年度はM1とM2の学生が海外で発表しました。私も、マレーシア、インド、韓国で発表しました。

詳しい話は見学に来てくれた人にもれなくお聞かせします。皆さんの力で私の研究室の研究をぜひ加速させてください。

現在の卒論テーマ

  1. 電解液のレドックス反応を利用した新型キャパシタ
  2. マグネシウムを有機分子で捕まえる蓄電池
  3. 鉄とセメンタイトを内包したカーボンナノチューブの高圧下の挙動
  4. カーボンナノチューブ全固体電池

研究室の仲間

2015年度はおそらく下記のようになります。教授1名、助教1名、研究生1名、M2 3名、M1 6名です。韓国とインドの学生がいます。

研究室での生活

川崎グループは大きくは応用無機化学分野に属します。学生居室は柳生グループの学生とシェアしています。コアタイムは設けておりません。自主性を重んじ、やるべきことを計画的に集中して行うことを奨励しています。(この辺はずっと同じ。)

週に二度、セミナー(研究報告と論文紹介とタイトルサービス)があります。卒研生は英語の教科書の輪読を週に1度行います。これとは別に、不定期にグループ内で研究状況について報告してもらいます(報告といっても、かしこまって何かやるというわけではなく、どんな風に研究を進めていったらよいかということについてグループのみんなの意見を出し合うことをやっています)。また、不定期に勉強会(炭素材料科学、X線回折、ラマン散乱)を開催します。これは週に1-2度くらいのペースで集中してやります。

ソフトボールは今年度前評判は高かったのに惨敗しました。テニスは週に2回昼休みにやっています(川崎にコーチするすことが求められます)。練習後はちょっとましなフレンチやイタリアンにも行きましたが基本はサイゼリアです。飲み会は公式には年4回(花見、院試激励・お疲れ、忘年会、歓送迎会)ですが、これだけは学生は自主開催を多数やっているようです。

卒論テーマ

上の研究内容と強く関係します。また、卒業研究は1年をかけて行われます。その間、実験結果について何度もグループ内で議論し方向性を皆さんとともに検討しますので、当初のテーマと大きく研究内容が変わってしまう場合もあります。

なお、現在、当研究グループのメインの学会はフラーレン・ナノチューブ総合シンポジウム(年2回、冬、夏開催)、炭素材料学会(秋開催)です。不定期に、電気化学会、日本MRS、セラミックス協会年会、化学会年会に参加します。

国際会議は、ISIC(2年に1度)、Carbon(毎年)を中心に参加していますが、最近はナノカーボン関係の国際会議が頻繁に開かれるので、そちらにも適当に参加しています。学生の海外での発表も奨励しています。

約束ごと(本当はたった一つ「他人に迷惑をかけない」)