研究室ガイド(2006年度版)
■はじめに
このページは来年度、当研究室への分属を考えている名工大生の参考のために書きました。
■研究内容
当研究室ではフラーレンやカーボンナノチューブに代表されるナノカーボンを機能化し、リチウムイオン二次電池負極、電気化学キャパシタ電極などエネルギーデバイスへの応用を目指しています。また、そうしたナノカーボンとメソポーラスカーボンや膨張化黒鉛との複合化を行い、新しい物質群の創製を目指しています。
研究内容の詳細については、研究内容の紹介、発表論文リストを参照してください。
■卒論テーマ
- カーボンナノチューブの新規合成法の開発ならびにその生成機構について電子分光からアプローチする研究、カーボンナノチューブのリチウム貯蔵特性に関する研究などを昨年から行っています。今年はこれに加え、メソポーラスカーボンや膨張化黒鉛へのC60の導入、カーボンナノチューブ入りガラスの合成、二層カーボンナノチューブ、化学修飾ナノチューブの高圧下の構造に関する研究を行っています。現在は電気二重層キャパシタに関する研究を軌道に乗せようと卒研生ががんばっています。
■研究室の仲間
現在、M2 1名、M1 1名、B4 3名、B5 1名です。来年修士はM2 1名, M1 2名になる予定です。
■研究室での生活
川崎グループは大きくは實川研究室に属します。現在は(たぶん来年7月まで)グループの学生だけで1部屋確保されています。19号館の改修が終わって7月に戻る際は、實川研の学生と同じ学生居室に入る予定です。コアタイムは設けておりません。自主性を重んじ、やるべきことを計画的に集中して行うことを奨励しています。
週に一度、實川研のセミナー(研究報告と論文紹介)があります。これとは別に、定期的にグループ内で研究状況について報告してもらいます(報告といっても、かしこまって何かやるというわけではなく、どんな風に研究を進めていったらよいかということについてグループのみんなの意見を出し合うことをやっています)。また、不定期に勉強会(炭素材料科学、X線回折、ラマン散乱)を開催します。これは週に1-2度くらいのペースで集中してやります。
■ 卒論テーマ
上の研究内容と強く関係します。また、卒業研究は1年をかけて行われます。その間、実験結果について何度もグループ内で議論し方向性を皆さんとともに検討しますので、当初のテーマと大きく研究内容が変わってしまう場合もあります。
今のところ、下記のようなテーマを考えていますが、上述のように時々刻々研究対象の重要性は変化することをご理解ください。
- 金属・半導体ナノチューブの分離とキャパシタ特性
- ナノチューブ-セラミックス複合体の合成および電気的特性
- メソポーラスカーボン-C60複合体の合成およびキャパシタ特性
なお、現在、当研究グループのメインの学会はフラーレン・ナノチューブ総合シンポジウム(年2回、1月、7月開催)、炭素材料学会(秋開催)です。不定期に、日本MRS、セラミックス協会年会、化学会年会に参加します。今後は、電池関連の研究にも力をいれるため電気化学会関連学会にも積極的に参加する予定です。(今年は、炭素材料学会にグループ全員で参加しました。)
国際会議は、ISIC(2年に1度)、Carbon(毎年)、MRS(年2回)中心に参加していますが、最近はナノカーボン関係の国際会議が頻繁に開かれるので、そちらにも適当に参加しています。
■約束ごと(本当はたった一つ「他人に迷惑をかけない」)
- 研究を楽しめること。(これがもっとも大事)
- 研究室の雰囲気を悪くしないこと。
- 研究室をきれいにすること(整理整頓)。
- セミナーの時間を守ること。